企業理念

有限会社トランスミツシヨンは、日英/英日の技術翻訳・実務翻訳を専門とする日本の翻訳会社です。1989年(平成元年)に創立しておりますが、それ以前の下準備的な業務活動を含めますと、40年以上に渡って、様々な分野の翻訳業務に従事させて頂いております。

翻訳は、一見、単純な言葉の移し替えに見えますが、実にきめ細かな作業の連続です。
ちょうど、冒頭の写真のように、一軒の家造りに似ています。一般的な家であれば3ヶ月で建てられますが、この建物は、付帯設備の設置も含めると、その3倍、約9ヶ月の月日を要しています。
何重にも張り巡らされた鉄筋と砕石をコンクリートでしっかりと踏み固められた土台となる基礎部分、その土台の上に所狭しと配置された鉄骨の柱、その柱は半永久的に錆びないとされる亜鉛メッキ処理加工(いわゆるドブ漬け)、壁には奥行き約30cmの厚さの中に断熱材がびっしりと充填、その仕上がり具合はまさに職人技、西に沈む夕日がサーチライトとなって、「この技を見よ」とばかりに、その技を浮き彫りにしています。

職人技、それは、いずれの世界でも言えますが、仕事に対するこだわりではないでしょうか?
翻訳の世界も同じです。

昨今は、SNSの普及により情報の伝達手段も手軽になり、私達の日常には欠かせないものとなってきました。しかし、そのやり取りをのぞき見ると、昔の電報文にも似ていて、端的に要点のみをまとめた、箇条書き風の告知文になっている傾向があります。その場しのぎのメモ書きであれば、それで用が足りるのかも知れませんが、それでは読み手に誠意を示した文章とはなりません。次第に人々の国語能力が低下してくるのではないか、同じように、その影響が翻訳技術にも及んでくるのはないかと危惧しています。

当社の社名はTransMission、その原意は情報の伝達であり、翻訳においては、原文に書かれた書き手の意図を正確に読み取り、それを的確に、かつわかりやすく伝える、それを翻訳者の使命として、社会の一員として今日までご奉仕させてきて頂いております。

端的に物事を片付けようとする、昨今の風潮には逆行するかも知れませんが、物事を徹底的に吟味する職人的姿勢を持ち続ける翻訳集団でありたいと願っています。